民間から学童保育のあり方を変える

民間から学童保育のあり方を変える 代表取締役社長 島根 太郎

社名株式会社キッズベースキャンプ

事業内容アフタースクール(民間学童保育事業)の経営
学童保育コンサルティング
学童保育運営受託
研修、人材育成事業

URLhttp://www.kidsbasecamp.com

Q1:会社について教えて下さい

弊社は民間の学童保育として、『子育てが楽しい、子どもを産み育てたいと思える社会の実現に貢献する』というミッションを掲げ、2006年にスタートし、今年で10年目になります。

共働きの家庭では、子どもを保育所に預けられない、放課後に預ける場所がないという理由で、仕事を諦めなければならないなどの「小1の壁」という社会問題があります。このような背景を鑑み、弊社では、22時までのお預かり、及び夕食の提供、また、長期休みなど朝からお預かりする際には、昼食(お弁当)もご用意するなど、民間ならではの強みを活かし、保護者が安心して働ける環境を提供しています。

そのほか、小学校や自宅、習い事への送迎や、お子様の入室・退室時刻をリアルタイムで保護者にお知らせする「入退室管理システム」、急病時の医療機関への付き添い受診など、安心してお子様を預けられるサービスを徹底、充実させています。

 

また、小学生が学校で過ごす時間は、年間約1200時間です。一方、放課後と長期休みに過ごす時間は、約1600時間にもなります。お子様を単に「お預かりする施設」ではなく、「子どもたちの将来に価値ある時間を提供する施設」として、子どもたちの自発性・コミュニケーション力など人間力を身につけることを大切にしている点が、弊社の強みだと思います。

キッズベースキャンプは、「放課後の時間を“消費”から“投資”へ」をテーマに、遊びや学びの体験の中から“社会につながる人間力”を育むことを目指しています。

 

Q2:学童教育の方針について教えて下さい

学童教育の方針としては、キッズベースキャンプでは「自分軸」と「社会軸」の2つの軸を基に、独自に開発した日常プログラムやイベントプログラムを通じて、子どもたちが将来、自分が生きたい人生を切り開いていくための土台となる力を身につけて欲しいと考えています。

日常プログラムでは、挨拶やマナーをはじめとする『礼儀・道徳・規律』や、学習指導は行わずに毎日子どもたちが自ら宿題に取り組むような『学習習慣』を身につけることを目標としています。また、キッズコーチと共に、楽しい遊びの中で、友だちとの『人間関係形成力』や『コミュニケーション力』を養います。

イベントプログラムは、年間を通じてエコをテーマにしたボランティア、いのちの教育、イングリッシュ、クッキング、野外キャンプなど多彩なプログラムを企画しています。

なかでも、『KBCタウン』は、キッズベースキャンプの最大規模のイベントです。工場見学やグループワークを通じてビジネスの仕組みを学んだ集大成として、子どもたちが自分たちで模擬店を開き、街づくりをします。食べ物屋さんやゲーム屋さんを経営したり、銀行としてお金の管理をしたり、毎年子どもたちの熱気に圧倒されます。

キッズベースキャンプでは、子どもの好奇心・探究心を引きだせるように、身近なテーマで、遊び・体験を通して学べるプログラムを実施しています。

 

Q3:起業したきっかけを教えてください

 

キッズベースキャンプは、㈱エムアウトの一事業として生まれました。

エムアウトは、起業をビジネスにする会社。事業のインキュベーションからアーリーステージに特化し、成功確率を高め、キャピタルゲインを主な収入とするビジネスモデルの会社です。

そこで、私もいくつかの事業の立ち上げに携わった後、チャンスをいただくことができました。

当時、私は子育てをしていて夫婦共働きで、保育園などで相当苦労をしていましたし 、教育に感心がありました。そのため、「子ども×教育」の分野に絞りこみました。学童に焦点を当てた理由は、息子が「放課後の学童が面白く無い」と言っていた経験があったためですね。実際に息子が通っている学童を見に行ったのですが、そこでやっている内容が本当におもしろくなかったのです。同時に、社会全体の課題を感じました。そこで、実際にワーキングマザーの方々にインタビュー形式でヒアリングをした上で、どうにか親御さんと児童たちの悩みを解決できないか、児童が自ら学ぶことが面白くなり、親御さんも安心して預けられるような施設が出来ないかと模索しました。

初めは行政に頼ろうかとも思いましたが、法律などの様々なハードルがあり、民間でやるほうが早くフレキシブルに展開出来ると考え、一般の企業として事業化することにしました。

親御さんとお子様から選ばれる学童を目指しています。

 

Q4:仕事の大変さややりがいを教えてください。

  

前職にいた際に、失敗すれば出ていくしかない環境であり、期待してくださる利用者や協力者に迷惑をかけてしまうことのプレッシャーがありました。

それでも負けずに事業化出来たのは、紛れもなく応援してくれた方々のお陰で、非常に感動したのを覚えています。

創業当初は大変だったことも覚えています。保護者へのヒアリングや学校との関係構築など、自分たちで全て行いました。

一方、やりがいはダイレクトに保護者の声が聞けることです。現場のキッズコーチたちや、プログラム、サービス内容に対する高評価をいただく時は、非常に嬉しいですね。

  

Q5:今後の展開を教えてください。

  

今後は国際教育も強化したいと考えています。ただ英語を学ぶのではなく、英語を使って自分の言葉で会話をして心を通わせ、世界への関心を深めるとともに、日本人としてのアイデンティティを養うことや、自分の考え方を相手に伝えられるようになることを目的としています。

新しい試みとして、ベルリッツ・ジャパン株式会社の協力を得て、国際教育のための様々なプログラムを提供します。初めは遊びから入っていき、どんどん実用的な内容にレベルアップしていける仕組みになっています。交流やディベート、日本文化の勉強などもプログラムの中には含まれています。

子どもたちには、グローバル社会で活躍するために、他者とは異なる自分の強みを磨き、世界で輝く“自分らしさ”を身につけて欲しいと願っています。 

  

Q6:影響を受けた本を教えてください。

 

歴史的人物の伝記から影響を受けることが多いですね。その中でも、『竜馬がゆく』(司馬遼太郎著)には大変感銘を受けました。そして経営では、前職の上司である田口 弘(現:株式会社エムアウト代表取締役会長)が熱心なドラッカーファンであり、私もそれらを受け継いでいると思います。特に『マネジメント』や『ネクスト・ソサエティ』から非常に影響を受けました。

 

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